人生100歳時代、いつも進行形! 道の途中で新しいチャレンジをされて、人生を豊かに過ごされている先人(達人)の皆様を突撃訪問! その真髄やいかに?
今回お話をお聴きしたのは、
Creable ー クリエイブル 代表の瀬川秀樹さん。
瀬川さんのライフスタイルは、決して輝かしい経歴や才能だけで培われたものではありません。ご自身でお描きになる4コマ漫画のように、肩ひじ張らない絶妙な「いい加減」振りを、ぜひぜひ。
Age100.ing People file No.8
Creable – クリエイブル 代表 瀬川秀樹
「自分が好きなことで人と関わる」
瀬川秀樹さんは、「有名人」だ。大手精密機器メーカーで新規事業開発のトップを勤められ、今は、事業コンサルティングを中心にベンチャー支援などをてがけている。一方で、4コマ漫画の著者であり、Webなどでの連載も多数受け持たれている。マルチな活躍に加え、屈託ない人柄に惹きつけられ、沢山の方が瀬川さんの周りに集まってくる。
漫画好きの少年だった瀬川さん。幼稚園の時に処女作のストーリー漫画「そんごくん」を書いてから、今も漫画を描き続けている。大学の時には地元神戸でサークル活動を立ち上げた。
「自分より絵の上手な人って沢山いるんだなぁと。一方で、みんなで一つの作品を作っていくことに、面白味を凄く感じていた。多人数で何かを一緒にやるってことは、それだけ色々な仕事ができるってこと。上映会とか同人誌の販売とかやっている中で、自分はこういうのをまとめていくところ好きだし、得意かもと(笑)」
瀬川さんを中心に7人で始めたサークルは、小学生から30代までの漫画愛好家が300人も集まる、とても大きな団体になったそうだ。これだけの人数の団体になると、運営だけでもかなり大変だったことだろう。
「借金したり、メンバーの親からクレームがきたりとか、色々あったけど、やっぱり、自分が好きなことして人に関わっているのが、楽しいんだよね」
「驚かせたい、笑わせたい」
漫画好きの瀬川さんがメーカーを就職先として選んだのはなぜだろう?
「大学受験で浪人しちゃった時に、「これから日本が世界で通用するものは何だろう」って考えた。そしたらアニメと精密機械だろうって結論に。だから、先の進学は芸術系か精密機械にしようと。そしたら芸術系は見事に落ちちゃって。全くいい加減だよね(笑)」
会社に入ってからも、本流ではなく傍流ばかりを歩んでいたそうだ。
「こいつには任せられないということだったのかもしれないけれど、自分も他の人がやっていないことをやりたいというのがあった。目立ちたいというより、周りの人を驚かせたい、笑わせたいのが理由。小学校の時は吉本新喜劇に入りたいと思っていたくらいだから」
インターネット勃興の時期に、将来事業を育てるためにシリコンバレーに赴任。CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の立ち上げを担う。
「日本人が日本の会議室でいくらしゃべってても何もわからないから、現地に行かなければと。結局、じゃぁ行ってくれってことになって。え? 苦労? 慣れない英語と金融の知識不足で、最初の一年間は自分の意見が言えなかった。ある日、急に話しだしたら、周りの人間が凄くびっくりした。日本から来た寡黙な奴だと思ってたって。こんなに話好きなのにね(笑)」
「会社は“家”のようなもの?」
瀬川さんは2014年に会社を辞めて独立起業された。
「一人ではできない経験を色々とさせてもらった。とても会えないような人に仕事を通じて知り合いになったり、事業に使えるお金だって桁違い。規模が大きいからこそできること、沢山ある。でもサラリーマンには必ず終わりがある。自分がこれからも好きなことで人と関わっていくためには、65歳になってからでは、ちょっと遅いかなぁと」
「会社を“家”のように感じている人も多いんじゃないか。OBになってからも「最近どうだね?」とか会社に電話かけちゃう人とか。まぁ、ご隠居さんだって家族の一員だけど。でも本当にそうなのか・・・」
今でも前職の後輩たちからの相談には気軽に答えている瀬川さんだが、“家”を出た先の生き方に、思うところはあるようだ。
「自分が楽しいだけだと、単なる自慢話になっちゃうことが多いよね。相手が楽しんでくれているかどうか、一緒に何かやる時に一番大事なことだと気にかけている。人と関わるっていうことはそういうことだから」
<お話をお聴きして>
瀬川さんとは“プレシニア”起業の同期です。お互い前職の頃から、密談・雑談の仲でしたが、その頃は実現できなかった“仕事でご一緒”する機会も、今はチラホラと。
今回、『Age100.ingな人たち』にご登場いただくにあたっては、「こんなすごい人だから新しいチャレンジもできるんだ」とか、「だらしないシニアのみなさんたち、もっと頑張りましょう!」とか、そんなメッセージにならないようにしたいとお伝えしました。どちらかと言えば「いい加減でも大丈夫」という感じにしたかったわけですが、てんでいい加減でしたので、とっても良かったです(笑)
瀬川さん直筆の「100歳びきくん」のイラストも、インタビュー途中におねだりしつつ、とても楽しい時間になりました。娘さんとのやり取りや、長寿の家系のお話とか、書ききれなかった話題も沢山。
「人生はネタ作り!」瀬川さんの決め台詞の一つです(^^)
これからもどうぞよろしくお願いします!
あ、『Age100.ingな人たち』向けの書き下ろしの四コマ漫画は、いつでもお待ちしております(^^)/